診察室で話した内容が、そのままカルテの下書きになる。AIを使ったカルテ入力サービスの多くが目指しているのは、こうした仕組みです。ここではGENSHI Voiceを例に、録音から下書きが仕上がるまでに何が起きているのか、導入すると実際どこが変わるのかを、順番に紹介します。
01録音から下書きになるまでの流れ
診察室でアプリを起動して録音を始めると、会話はいったん音声認識でテキストに変換されます。ここまでは一般的な文字起こしツールと同じです。GENSHI Voiceが違うのは、その後にAIが医療用語を補正し、SOAP形式に整形する工程が入る点です。
下書きができるまでの3ステップ
- アプリを開いて録音を始める
- AIが医療用語を補正し、SOAP形式に整形する
- 録音を止めた時点で、手直しすればそのまま使える下書きが画面に出る
02医療用語をどう拾うか
医療現場の会話には、一般的な音声認識では正しく変換できない専門用語がよく出てきます。GENSHI Voiceは医療用語の辞書と文脈をもとに、こうした言葉を実際の用語に補正します。
医療用語の補正例
- カントン → 嵌頓
- 閉鎖コーヘルニア → 閉鎖孔ヘルニア
- 内視鏡的逆行性短観造影 → 内視鏡的逆行性胆管膵管造影
この補正があるかないかで、あとで読み返したときに直す量がまったく変わってきます。
03SOAP欄に沿った整形
文字起こしをそのまま貼り付けるだけでは、結局カルテの書式に合わせて並べ替える作業が残ります。GENSHI VoiceはSOAP形式のテンプレートに沿って書き起こす設定ができるので、発言の内容に応じて対応する欄の文章としてまとまった状態で出てきます。
- 話者分離の機能があり、医師の発言と患者様やご家族の発言を区別して記録に残せる
- SOAPのテンプレートに沿って整形されるため、書式合わせの手間がかからない
04今の電子カルテはそのまま使える
導入のハードルとしてよく聞かれるのが、電子カルテそのものを入れ替えなければならないのか、という点です。入れ替える必要はありません。今お使いの電子カルテのまま、入力の手間を減らせます。
ポイント電子カルテの入れ替えも設定変更も一切要らないので、システム担当者を通さずに今日から使い始められます。
05まとめ:導入で変わること
録音した会話が医療用語の補正とSOAP整形を経て下書きになり、それを今の電子カルテに反映する。GENSHI Voiceの仕組みはこの三段階に集約されます。新しいシステムを覚える必要も、電子カルテを入れ替える必要もありません。診察や処置により集中し、患者様にもっと寄り添いたい医師や看護師にとって、まず試す価値がある入り口です。
06よくある質問
Q. AIが作った文章を、そのままカルテに使ってよいですか?
いいえ。AIが出した下書きは、医師が内容を確認し、必要な箇所を直したうえで確定させる前提です。文字起こしの精度がどれだけ上がっても、記録の責任者は医師である点は変わりません。
Q. 診療科によって使いにくいということはありますか?
医療用語の辞書は診療科をまたいで幅広く整備されていますが、専門性の高い略語や院内独自の言い回しをすべて拾いきれるとは限りません。その場合はカスタム辞書に自分で単語を登録でき、以降の文字起こしに反映されます。
