医療機関でAIの導入を検討するときは、診療記録や、患者さんとご家族に渡す説明資料など、その都度内容を書き分けている業務が候補になります。試す業務と担当者を決めると、必要な機能や仕上がりを具体的に確かめられます。

普段の仕事で試し、確認や修正の負担まで含めて比べると、自院に合う使い方が見えてきます。業務の選び方から、導入前の試用、効果の確かめ方までを紹介します。

01AIを活用しやすい業務

AIを活用しやすいのは、会話や記録をもとに、毎回文章を組み立てている業務です。診察で説明した内容を家族向けの資料にまとめる、医師や薬剤師が伝えた薬の飲み方や注意点を患者さん用の文面に整理する、といった使い方があります。既存のテンプレートで十分に対応できる案内文は、そのまま活用します。

試用する業務と、それを担当する人を決めます。診察の会話から医師がカルテの下書きを作る、服薬の説明から薬剤師が患者さんへ渡す文面を作る、といった形です。普段の書式や文面を用意し、どの作業に時間がかかっているかも確認しておきます。

対象業務試す前に用意するもの
患者さんやご家族への説明資料診察で説明した内容、質問への回答、資料を渡す相手
服薬の説明文医師や薬剤師が伝えた飲み方と注意点、確認済みの薬剤名や用量
会議の議事録記録に残す項目、普段の議事録、担当者への連絡に必要な情報
診療記録普段の記録項目、文章量の目安、仕上げる医師の確認方法

ここで挙げた説明資料、服薬の説明文、議事録、診療記録の下書きは、すべてGENSHI Voiceで作成できます。診察や服薬指導、会議の会話を文字起こしし、テンプレートや登録した指示文に沿って文章を整えます。[1]

この段階で試用するデータと利用環境も決めます。患者情報を扱う業務は、院内の情報管理ルールに沿って、利用するサービスと入力する情報の範囲を確認します。

02導入前の試用の進め方

試用では、担当者が元の情報を用意し、AIで下書きを作り、使える文章へ仕上げるところまで進めます。完成した文面を見ると、入力を省けた部分と、修正が必要だった部分を具体的に話し合えます。

音声による記録作成なら、会話を取り込む操作から、下書きの確認まで試します。普段の会話の長さや参加人数に近い条件で使うと、自院で利用するときの様子を判断しやすくなります。

診療記録の試用には、GENSHI Voiceも候補になります。iPhoneアプリでは、会話の文字起こしをSOAP形式などに整形し、独自の指示文を登録して書式を調整できます。[1]

診療記録で試せる機能を確認する。

GENSHI Voiceの機能を見る →

医師は下書き全体を会話と照合し、必要な所見や評価を加えます。普段の記録として仕上げるまでを試用に含めると、実際にどの作業を減らせるかが分かります。

03確認と修正を含めた効果の見方

AIを使ったときの作業時間は、準備、出力、確認と修正を含めて見ます。文章がすぐに出てきても、短くし直す作業が多いなら、書式の指定を変える余地があります。

診療記録では、時間と併せて修正の内容も残しておくと役立ちます。発言が抜けていたのか、項目の分け方が合わなかったのか、文章が長かったのか。直した理由が分かれば、次の試用で何を変えるかを決められます。

試用時の評価項目

  • 作業時間:準備から確認・修正まで含め、従来より短くなったか
  • 修正の負担:書き直しや情報の補足に、どの程度の手間がかかったか
  • 内容の正確さ:必要な情報の抜けや、元の情報にない内容の追加がないか
  • 書式の使いやすさ:普段の記録項目や文章量に合っているか

比較する作業は、内容や長さが近いものを選びます。長い初回面談と短い経過確認を比べると、AIの利用による差と業務自体の差が混ざるためです。条件が違った場合は、違いも一緒に記録しておきます。

仕上がりは担当者が全文を読んで確認します。必要な内容が残り、元の情報にない内容が加わっていないことを確かめたうえで、普段の書式として使えるかを評価します。

04試用結果の振り返りと導入の判断

最初の出力で文章量が合わなければ、箇条書きにする、記録項目を指定するなど、修正の多かった箇所を調整します。医師が毎回同じ項目へ移し替えているなら、その項目を最初から出力するよう指示できます。

調整の前後を比べるときは、同じ素材で試すと変化を見やすくなります。どの指示を変えたかも残しておけば、採用する書式を選べます。

導入するかは、必要な品質を保てるか、確認と修正を含む作業が軽くなったか、日々の業務で無理なく使えるかをもとに判断します。月額料金などの利用費用に加え、設定や担当者への説明に使う時間も合わせて考えます。

作業の短縮が小さくても、診察中の入力が減り、患者さんとの会話に意識を向けやすくなったという変化があれば、それも試用記録へ残せます。時間の数値と担当者の感想を分けておくと、院内で結果を検討しやすくなります。

05院内で使う範囲の広げ方

一つの業務で採用する書式が決まったら、同じ仕事を担当する人にも試してもらいます。使う場面、出力の見本、確認する担当者をまとめて渡すと、導入時の説明をそろえられます。

診療科や担当者によって記録項目が違う場合は、共通の書式をもとに必要な箇所を調整します。院内全体へ広げる前に、それぞれの担当者が使う文面として確かめると、後から何度も修正する作業を減らせます。

運用が始まったあとも、よく直している表現や項目を集めて書式へ反映します。日々の仕事に合わせて指示文を更新すると、使いやすい形を保てます。

06まとめ

医療機関のAI導入は、担当者と成果物を決めた一つの業務から試せます。元の情報と普段の書式を用意し、下書きを仕上げるまでの時間と修正内容を確かめます。

試用で分かったことを指示文へ反映し、文章の品質と作業の負担、費用を見て導入を判断する。自院で使う条件が具体的になれば、ほかの担当者へ広げる際にも説明しやすくなります。

07よくある質問(Q&A)

Q. 試用は何日間行えば判断できますか?

対象業務を何度か繰り返し、通常の作業と、少し条件が違う作業の両方を確認できる期間を取ります。毎日ある仕事と週に一度の会議では、必要な期間が変わります。期間だけで区切らず、確認したい場面を先に挙げておくと判断しやすくなります。

Q. 試してみて修正が多かった場合、何を見直しますか?

修正を、元の情報の不足、書式の不一致、文章量、内容の誤りに分けて見ます。書式や長さの問題なら指示を調整して再度試せます。内容の誤りが繰り返される場合は、その用途で使えるかを再検討し、別の対象業務やサービスも含めて選び直します。

※ 会話を録音する前に相手へ説明して許可を得て、院内の情報管理ルールに沿って利用してください。出力内容は担当者が全文を確認します。詳しくは、電子カルテ×AIのセキュリティ|個人情報をどう守るかをご覧ください。

機能に関する参考資料(2026年9月24日確認):GENSHI Voice 公式アプリ説明

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GENSHI Voiceの機能を確認し、自院の記録作成への活用を検討できます。

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