タイピングと音声入力で、カルテの記載時間はどこがどう変わるのか。診療科によって差はありますが、作業の中身を分解してみると、時間の増減がどこで起きているのかがはっきり見えてきます。
01タイピングでかかる時間の内訳
キーボードでカルテを書く場合、診察をしながら同時に入力するか、診察後にまとめて入力するかのどちらかになります。同時入力は聞き取りと入力の両方に注意を割く必要があり、まとめて入力する場合は、記憶をたどりながら文章を組み立てる時間がかかります。どちらの方法でも、頭の中の情報を文字に変換する作業そのものに時間を使っています。
02音声入力でかかる時間の内訳
音声入力の場合、診察中の会話がそのまま下書きの元になるため、頭の中の情報をゼロから文字に変換する作業は発生しません。かわりに、出てきた下書きを読んで内容を確認し、必要な箇所を直す作業が発生します。ゼロから文章を組み立てる時間が、下書きを確認する時間に置き換わるイメージです。
03時間の使いどころが変わる
文章をゼロから組み立てる作業と、既にある文章を読んで確認する作業とでは、後者のほうが短時間で終わることが多いというのが一般的な傾向です。
04まとめ:目安として考える
音声入力によって記載時間がどれだけ変わるかは、診療科によって差があり、一律の数字で示すのは難しいところです。ただ、ゼロから文章を組み立てる作業が、下書きを確認する作業に置き換わるという構造上の違いは共通しています。まず試してみて、自分の診療スタイルに当てはめて確かめるのが確実です。仕組みの全体像は電子カルテのAI音声入力とは?|導入するとできることで紹介しています。
05よくある質問
Q. タイピングが速い医師でも効果はありますか?
あります。タイピングの速さが関係するのは文字を打ち込む工程だけで、話した内容を組み立てる作業には関係しません。音声入力に変えると、この組み立てる作業自体が下書きの確認作業に置き換わるため、タイピングが速い医師でも時間の使い方は変わります。
Q. 記載時間が短くなったかどうかを自分で確認する方法はありますか?
導入前後で、1人あたりのカルテ記載にかかる時間を数日分だけ記録して比べてみると、自院での変化を具体的に把握できます。
